職人紹介

吉濱文博

40歳デビュー

手に職を付けたかったというよりも、どうしてもモノを作る仕事がしたかったからかな。友人が壷屋で陶器の職人をしていたけど、その後ずっと一緒に仕事をすると考えるとそこには頼りたくなくてね。たまたま職場の通り会の野球チームのメンバーが琉球ガラス村に知り合いがいて紹介してもらえたので、運よく失業して1ヶ月で仕事が決まったよ。

夜な夜な車を動かす日々

中古の車を買ったから、バス通勤は3ヶ月で終わったよという吉濱さんの話に、若造は迷うことなく「よかったですね~」と相槌をうった。しかし吉濱さんは首を振り、まだまだこれからだよという感じで話を続けました。それまで勤めていたお店の近くのアパートは、那覇の中心部だったので駐車場代が高くてね。結局お金がなくて借りられなかったから、引っ越すまでの1年間はずーっと路上駐車だよ。毎日夜中に何度か起きて車の移動をしていたから、ゆっくり休めなかったね…ってマジですかそれっていう話です。

10年で

仕方がないので全て我流で覚えていったんだよね。教えられて覚えるんじゃなくて、自分で色々試して理解していったという方が当たっているかな。今思うと仮に優しく教えてもらったとしても、教えられる方が理解する能力がなかったら一緒だよね。逆に安易に教えられなかったことで、自分で考えることができるようになったので感謝しているほど…さすが40歳デビューの吉濱さんは大人である。 そして転機が訪れた。自己流で作ったキノコをたまたま工場に来ていた社内のデザイナーに見出されたのでした。「このキノコ吉濱さんが作ったんですか?」というデザイナーに「ただ遊びで作ったもんだから」と最初は遠慮というか自信がなかったようで、話そうともしなかったそうです。何度かやり取りしているうちに、ペーパーウエイト・壁掛け・箸置き・ランプという風にそのキノコから広がる具体的なイメージが出来上がり、試作品を作った。すると売店からすぐに注文が入り、量産するようになった。10年目にして吉濱さんが認められた瞬間である。

そしてこの「猫」、そして「きのこシリーズ」も全て吉濱さん一人で作っているんです。通常、色の違うガラス素地を使う時や本体とは別に台を作る時などは、他の職人さんにガラス素地を持ってきてもらいますが、吉濱さんは全てそれを一人でやるんです。逆に言うと一人でやれる作業だけで工程を組んでいるんです。インタビュー前の撮影の時に作ってもらったキノコのペーパーウエイトも確かに一人で作っていました。後は台に乗せるだけというキノコをちょこんと横に置いて、台用のガラス素地を走って取りに行って自分でそれを形どった上にさっき作ったキノコを自分で乗せていました。

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