職人紹介

宮城幸雄

見えない垣根

昭和58年に県内の6社の小規模ガラス工場が結集した時の感想を若造は「6つの旧工場同士で互いに垣根を作って大変だったでしょう?」とちょっと意地悪に質問させてもらいました。しかし、宮城さんの答えは「特に垣根は感じなかったね。逆にライバル心が芽生え、いい意味でがんばれたと思うよ。」という若造の想像とは逆のものでした。

タイミング

誰かが声かけをして、コントロールしているのではというくらい絶妙なタイミングなのです。各々が言葉を発したりしていませんし、アイコンタクトのような合図をしているようにも見えません。後で宮城さんに聞いてみたところ、「長年の経験が合図なしに自然にタイミングを合わせるんだよ」という答えが返ってきました。しかもその日は、吹き手の1名が足をけがしていたので、宮城さんはそのフォローもしながらタイミングを計っていたのでした。

段取り

遠目で撮影を続けた後に聞いてみると、作業の後半には熔解窯に混入したゴミなどの不純物を取り出すこともあるようですが、宮城さんのやっていた作業は泡を作るために入れた薬品を上手くかくはんさせるためと、上の方に上がってきた泡を集めて取り出すためということでした。 宮城さんの作業の横では、他の職人さんが、泡ロックグラスの型の準備をしています。セッティングされた型に新聞紙を入れて燃やし始めました。これも後で理由を聞いたところ、新聞紙のインクを型に付着させるように燃やして潤滑剤とし、出来上がりにツヤを出し、また滑りをよくして、うまく回せるようにしているとのことでした。

交流の達人

そして「人との交流は財産だよね。」ととっても深い言葉で締めくくってくれました。その言葉に宮城さんこそ、人との交流の達人だと確信させてもらいました。 「人には、強制すべきことではないけど、自分自身がやりたかったからやっていたのかな。」と当時を振り返り話してくれる宮城さん。交流の深かったメンバーもすでに退職や異動でみんないなくなってしまったようです。「さっきの休みの日に一緒に飲むといった陶芸家の友人は、ここで仲良くなったメンバーで、現在は独立して自分の工房を作ったんだ。」と楽しそうに語る宮城さん。

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