職人紹介

比嘉正勝

みかん

比嘉さんは、みかん・リンゴ・島バナナ・イチゴ・メロン・パイナップル・シークワサー・ドラゴンフルーツ・桃、そしてダイコンやニンジンなど数多くの果物や野菜を琉球ガラスで作っています。それぞれの実物の特徴をつかみ、それをどうやってガラスで表現するかを常に考えているからできた賜物です。 今回作ってもらった「みかん」は外皮のブツブツ感が特徴で、生け花に使う剣山でそのブツブツ感を出すというアイディアが生まれました。しかし実際やると熱いガラス素地に軽く刺すだけだと跡が付かないし、時間をかけてゆっくり刺そうとすると小さいのですぐに冷めて固まってしまいます。熱してやわらかすぎると剣山にくっついてしまうし、焼きを入れなおすと剣山の跡が消えてしまうという様々な条件をクリアして生まれました。

船長

ゴルゴで語学?と思っていると「たまに出てくるでしょう、現地語の会話が・・・」とのこと。確かに出てきますが、若造は軽く流していました。ストーリーだけじゃなくて、そこまでチェックしているんですか??…驚く若造に「ガラスの技術は頭で覚えずに、手と体で覚えるもの。頭だけで覚えると、急な時にとっさに反応ができないからね。普段、頭を使ってない分、本読んでもたくさん吸収できるのかも。」とユーモアたっぷりに話してくれました。 「もし琉球ガラス職人になっていなかったら」という質問に「外国船の船長かな」という意外な答えが返ってきました。よく話を聞くと、比嘉さんのお父さんは糸満で海人(漁師)をしていたそうで、若い頃、南洋諸島に漁に出ている時に戦争が始まってしまい、米軍に拿捕されてアメリカ本土に捕虜として連れて行かれた経験を持つらしいんです。戦争が終わって5年たってから沖縄に戻ってきた時にお父さんは40歳。それから結婚して、比嘉さんたち兄弟が生まれたそうです。

イメージ

でもそれはあくまでもアイディア、もっと言うとアイディアのヒントというレベルかなと比嘉さん。先ほど「新商品を考えるのは仕事中」と答えたのは、日々のガラス作りをしている中で、各々の工程の途中で、違う工程を組み合わせたらどうなるだろうとイメージしているということなんです。 それが出来るのは、今までの経験で数多い工程と技術を体得しているから。でもそれだけではなく、各商品のサイズから配色など色の使い方、そして取っ手の付ける場所やその厚みまで細かな工程の記録をしっかりとっているから。「みんな作ろうと思えばそれを作る技術は持っているんだけど、忘れていることが多いんだよね。私も忘れないようにメモを取っているし、それでも滅多に使わない昔の工法などは忘れちゃうから、思い出すために実際にやってみるんだよ」と謙虚に話す比嘉さん。

仕事は仕事が教える

「職人気質という言葉が嫌い」という比嘉さん。見習いの頃の先輩職人たちは、難しい顔をして黙々と仕事をする人ばかりだったようで、それだと肩がこるし、腰も痛くなるので、自分はわき合い合いと楽しく仕事をするようにしているとのこと。実際に比嘉さんの周りには仕事中も笑顔が絶えない。その雰囲気は、言いたいことを言いやすくし、職人同士のコミュニケーションがうまくいって、結果仕事の効率があがる。 とことんやらなきゃ気がすまないという比嘉さん。これは自分自身に対してはもちろんだが、後輩の指導にも全力だ。「何かやりたいと思っている人に、手を貸すとぐんと伸びるからね」とほとんど毎日休み時間を後輩の指導にあてているらしい。基本的に好きだから、全く苦にならないよ。「難儀」と思うなら最初からやらない方がいいよね。

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