職人紹介

上原正

沖縄県工芸士 / 平成19年 認定番号71

きっかけ

そんな頃に、とある上司が「ある程度できるようになったら、吹き竿を吹かしてしてやる」と言ってくれた。先輩風を吹かせるメンバーを見返すには実力を付けるしかないと思っていたので、これはチャンスとばかりに必死にがんばった。ほとんど素人に近かった上原さんが仕事を覚えるには時間をかけて繰り返すしかない。通常の業務の時間にはもちろん自分の仕事があるので、業務の後の2~3時間と朝5時からの早出を行った。 1000℃を超える溶解窯は一度冷ますと再度温度を上げるのが大変なので、24時間燃え続けており、夜間は次の日の原料を溶かしています。仕事の後の2~3時間は、その日の余った材料を使わせてもらい、最後に次の日の原料を窯にいれて帰ったそうです。溶解窯の蓋をあけるのは朝5時で、その際に蓋につく捨てざるを得ない素地がでるそうで、それを利用して練習を繰り返していました。

考える

普段も使う人のことを常に考え、場所や場面や家族構成なんかもイメージしながら楽しんで作品作りをしているとのこと。そして使う人のことを考えることは楽しいけどもっと楽しいのは、“使う人のことを考えて楽しんでいる自分をもう一人の自分が見て楽しむこと”らしい。つまり自分自身を客観的に見ることができるということで、失敗した時も、普通はそればっかり考えちゃうけど、もう一人の自分が客観的に見ると、冷静に対応することができ、前向きに考えることができるそうです。

職人像

後でわかったことですが、職人さんたちに口を利いてもらえなかったのは上原さんのせいではなく、仕事に集中していたということだったようです。今では上原さん本人も周りが見えなくなるくらい作品作りに集中することもあるそうです。しかしお客様の目が常にあるオープン工場での仕事はそればかりではなく、観光業の琉球ガラス村ではお客様に楽しんでもらおうという意識が常に先行するようです。溶けたガラスの作業を初めて見たお客さんが驚いて、目が点になっているのがよくわかるようで、ついつい「触ってみますか?」と声をかけることも多いようです。もちろんとっても熱いので良い子は触ったりしないように…。

たまご

若造も見ていてなんだか癒される感じがする。硬くて冷たいガラスなのに優しい温もりを感じるのは、その絶妙なバランスからくるのかもしれない。ガラスのたまごの中の空間から様々なメッセージが伝わってくる感じがします。上原さんに制作時の話を聞くと「注文はバランスのいい、温かみのあるたまごってことだったけど、産みたての温かい卵をイメージして、最終的にはこの手の感覚かな?作りながら“こうした方がきれいだろう”ではなく、“こうした方が気持ちいいだろう”という尺度で作っていたよ」と教えてくれました。

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